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執筆者の写真ぐらし ひがしおおみや

砂の万灯祭

更新日:2020年11月7日

市指定無形民俗文化財砂の万灯



砂の大けやき(市指定 天然記念物)で有名な八雲神社にて毎年7月中旬に行われる「砂の万灯まつり」


神社にはスサノオノミコトが祀られおり、天王様のお祭として、悪疫退散・五穀豊穣を願い執り行なわれる。




受け継がれる七基の万灯



お祭りでは、東大宮1丁目にある八雲神社境内に七基の万灯が立ち並べられます。


この万灯の起源は諸説あるようですが、1600年代(江戸時代中頃)から、「万灯組」といって数軒の家がひとつの組をなし、代々その組の万灯を受け継いで守っています。


現在の万灯は、装飾が施された枠の中に灯りをともした「一万灯」を中心にして、下部に幕を、上部に花挿(はなざし)を飾り、頂上には人形を載せてあります。高さは6メートルに及びます。


万灯飾りは、七組ある万灯組それぞれで構成が異なり特徴があります。頂上に載せる人形を一覧でご紹介します。


(年によって載せる人形が変わることもあります)




< 各万灯の特徴 >


 組         人   形


本村組  ・  曽我五郎仇討ち


西本組  ・  武蔵坊弁慶/有栖川宮幟仁親王


        加藤清正虎退治


中本組  ・  忠臣蔵 片岡源五右ェ門


東本組  ・  スサノオノミコト


中 組  ・  太田道灌/水戸黄門


        木枯し紋次郎 子連れ狼


上中組  ・  浅野内匠守


大上組  ・  新田義貞





お祭りの準備は、毎年6月30日に、万灯組の当番の方々が社務所前の広場で新しいしめ縄を編むことから始まります。これは、御神木である「大けやき」に張るためのもので、祭り当日まで鳥居状に打った杭にかけて保管されます。


いよいよ7月14日のお祭り当日になると、神輿の前でご祈祷を受けてから、古いしめ縄を外して新しいものに取り替えます。


しめ縄作りも、万灯の組立・飾付も、代々のやり方を守りすべて手作業で行われるそうです。


 実際にご覧頂きたい砂の万灯。今年は残念なことに、お目にかかれないようです。

来年のお祭りを楽しみにしたいと思います!


参考文献『砂の万灯』(大宮市教育委員会、1981年発行)



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【 砂のレキシ 】


もともとは山田村と名付けられていたこの地を、1556年(弘治2年)太田道灌が開拓のおりに古塚を発掘。そこから砂金を得たことから、砂村と改称したと言われている。

現在の東大宮1~7丁目のあたり。

第二産業道路や、区画整理事業によって、八雲神社の境内は縮小、分断されてしまったが、砂の万灯まつりは今なお受け継がれている。


 

八雲神社の御神木。

樹齢620年以上とも言われる大けやき。

高さ30メートル、幹まわり6.6メートル、根まわり19.3メートル(昭和37年指定時)

かつては境内に3個あったという力石。今では大けやきの根元にひとつだけ残っている。



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