コロナ禍一年経った今、この一年で感じたことを聞いてみました。
大人でも子どもでもない微妙なお年頃。彼らの等身大のキモチ。
みんな違って当たり前。いろんな意見を聴いて考えるって大事ですね。
(2021年3月26日に収録したものです)
メンバー中学2年/仮名 光太さん 歌音(かな)さん 翔太朗さん
コロナ禍一年 子どもたちのリアル
【どんなことが困った?】
歌音:感染予防とか大変で、部活出来なくなったり、友達と遊べなくなった。
翔太朗:中学入学の時に休校になったから、新しい学校生活に慣れるのが大変だった。
光太:確かに。部活できなかったのはいやだった。給食の時にしゃべれないのがちょっと苦痛だった。
歌音:通常だったら班になって食べれたのに、一年間みんなずっと前をむいて食べてたから。
光太:もうそれに慣れちゃったかなって。そもそも人と話す機会が減ってきて、何でもオンラインとかになっちゃうから、対面で話す能力、コミュニケーション能力が低下してきてるのかなって思う。
歌音:分散登校で半分の人数にしか会えなくて、あとの半分の人たちの顔がよく分からなかった。
光太:たしかに全然わかんなかった。
歌音:自己紹介カードがあったけど、それ見ても全然分かんなかったんだよね。
【どんなことがしたかった?】
歌音:外に出て遊びたかった。
光太:カラオケとか行きたかった。
翔太朗:この一年、ニュースとかで毎日コロナのことばっかりやってたから、外出したくても、悪いことしてるかなっていう感じがしちゃう。
光太:今は緊急事態宣言が解除されたから遊びに行けるけど、前は全然行けてなかったよね。あと、分散登校してた時は、普通に給食が食べたかった。簡易給食じゃなくて。
翔太朗:あ~、牛乳とおにぎりとかね。
光太:普通にたくさん食べたかった、お腹すいちゃうもん。
【大人にはどんなことをして欲しかった?】
歌音:総理大臣とか意見を言ってたけど、意見をいうよりも先に行動してもっとコロナを収めてくれればよかった。他国からの変異株も心配だし、そういうのを防ぐための行動をして欲しかった。
翔太朗:身近なところでは行事も多少は出来たし、あんまりないな。国の話だと、コロナが流行し始めたころに他国は入国制限してたけど、日本は経済を優先して入国制限をしなかったというのが、今の状況になっている大きな原因だと思うから「しっかりして下さい国家」ってかんじかなぁ。
歌音・光太:なるほど
光太:歌音さんの意見とかぶるけど、もっと行動力を持ってほしい。口だけなら誰でも言えるから。行動することがやっぱり大事だと思う。
翔太朗:なるほど
アフターコロナ 何をしたい?大事にしたい?
【これからなにをしたい?】
歌音:マスクはずしてみんなと遊んだり、縮小された体育祭や合唱コンクールとかをもう一度めちゃくちゃ盛り上げてやってみたい。
光太:あ~行事とかね、わかるわかる。
翔太朗:行事もそうだし、修学旅行とかも行けなかった人がたくさんいたから、しっかり感染症対策をして、悲しい思いをする人が少なくなるようにしたい。
光太:ぼくは強いて言うなら、生活をだんだん元に戻していきたいな。もちろん感染対策もしつつだけど、コロナ禍に入る前の生活に戻りたいかな。
【コロナ禍を経て大事にしていきたいこと】
歌音:自分達は感染しても軽症ですむかもしれないけど、周りの大人や、おじいちゃんおばあちゃんにうつしたら、高齢者のほうが重症になるから「軽症で済む自分達が感染予防をしっかりしてコロナ患者を減らす」ということを大事にしたい。
翔太朗:急にコロナっていうものが出てきて、最初はコロナを見つけた人が疑われたり、ただの風邪なんじゃないかとか、本当の情報もあれば、デマのような情報も拡がって、ひとつひとつの情報をいかに見極めるかということが大切なんじゃないかと思う。
光太:ぼくは、コロナ感染症を恐れるあまり、今の「異常時の状態」が正常にならないようにしたいというか・・・
翔太朗:たしかに
光太:本来、コロナ禍前の生活の方が良かったはずなのに、コロナがある世界っていうか、コロナを恐れる世界っていうか、この今の状況が当たり前な世界にしたくないな。
翔太朗・歌音:なるほど
歌音:自分に得にならないことでも、デメリットしかなくてもいいから、みんなを助けてあげたり、なにか気遣いできるようにやっていきたい。
光太:みんなを助ける気遣いができるようにってことだね。
歌音:そうそう、そんなかんじ。
翔太朗:一年前はよくわからなかったから、みんな怖がってた。マスクやトイレットペーパーが無くなったり色々あったけど、今となってはコロナは恐くないという人が結構いたり、マスコミの情報を鵜呑みにする人もいて、自粛警察が出たりして。情報に流されるんじゃなくて、自分の意見を持って行動していったほうが良いなと思う。
光太:翔太朗くんの意見と同じ感じで、人の意見に惑わされるんじゃなく、本当に正しい情報かっていうのを自分なりに見極めてみることで、自分の意見を深められたり、自分が正しいと思う方向に進めるかなと思った。これはコロナ禍ということにかかわらず、これから生きていくのに大事なことだと思った。
イラストレーション sunamamire(加藤恭子)
文責 中山
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